転職を考えたとき、どう転職活動進めていけばよいか疑問や不安が出てきますよね。
特に、個人薬局というこじんまりとしたイメージの環境に対して、不安感を抱くのも無理はありません。
私自身も同様に不安を感じつつも、大手薬局から個人薬局へ転職し、年収を80万円アップに成功しました。
さらに、ワークライフバランスが保てる働きやすい環境です。
この記事では、個人薬局の特徴やメリット・デメリット、そして私が考える向いている人と向いていない人について解説します。
さらに、私が年収アップを実現した転職経験から、個人薬局への転職成功の鍵を解説します。
この記事を読むことで、個人薬局についての理解が深まり、ご自身に合う環境を判断する手助けとなるでしょう。
また、具体的にどう行動していくかイメージが出来るはずです。
3度の転職経験を活かした私の年収交渉談と、現在実際に個人薬局で働いて感じるその特徴を凝縮しました。
個人薬局への転職を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください!
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■ 育児に奮闘中のシングルマザー
■ 大手DSや派遣、大手・中小調剤薬局と、3度の転職を経験
■ 合計100万円の年収アップを実現
薬剤師の皆さんを応援し、役立つ情報をお届けします!
下記の記事では、「仕事と育児を両立させる転職術:5STEP」をご紹介しています。
今回の記事は「STEP2:理想の職場環境を選ぶ!働く場所のベストチョイス」として、個人薬局についてご紹介!
こちらの記事も、あわせてご覧ください!
調剤薬局の規模による3つの分類と個人薬局の特徴
調剤薬局規模による3つの分類
調剤薬局は、店舗数や従業員数など規模により、大きく分けて3つに分類されます。
大手チェーン調剤薬局 | 全国展開を行っている大手の薬局。 多くの店舗を持つことで、安定したサービスを提供。 | ||
中規模調剤薬局 | 一定地域内に集中して、5~20店舗を構える中規模の薬局。 地域に根ざしたサービスを提供しつつ、複数店舗の運営により安定した収益を確保しやすい。 | ||
個人薬局 | 1〜3店舗程度の小規模な薬局。 地域に根付いた経営で、特定のエリアに密着している。 |
今回は、この中から個人薬局に焦点を当てて解説します。
個人薬局の特徴
個人薬局は通常1〜3店舗程度の小規模な運営で、特定の地域に密着しています。
スタッフが地域の方と親密なを築いていることが多くあります
そのため、患者様の健康状態やニーズを把握しやすくなります。
患者様一人ひとりの名前を覚えるほど!
このように、個人薬局は、地域密着型の経営を行っており、患者との距離が近いことが大きな特徴です。
かかりつけ薬局としての機能を十分に果たしている薬局も多いでしょう。
また、転勤の可能性が低く、勤務地が固定されることで、生活基盤も安定します。
個人薬局の4つのメリット
地域に密着した勤務で、患者との関係を築きやすい
個人薬局で務めていると、薬剤師としてのやりがいを感じる機会が多くあります。
地域密着型という経営方法により、患者さんと親密な関係が築きやすいからです。
薬のことは薬剤師さんに頼ろう!
ありがとう!あなたがいてくれて良かった!
このように、薬局や自分を信頼して来局して下さる患者さんが増えると、大きな喜びを感じますよね。
地域医療に貢献しながら患者の健康管理を行うことには、大きな責任が伴います。
その責任を果たし、自分が患者様の力になれたと実感できる瞬間こそが、最も充実感を得る瞬間でもあります。
そのようなやりがいを得られやすい環境です。
経営層との距離が近いため、意見が反映されやすい
個人薬局は、経営層との距離が近いため、意見が反映されやすい環境が整っています。
社長などの経営者と直接やり取りする機会が多く、自分の考えを直接伝えることができるからです。
これにより、何かトラブルや困りごとがある際には、迅速に相談し合い、柔軟な対応が可能です。
私自身、勤務時間帯の交渉を直接社長に行った結果、8時半〜17時半の固定勤務にしていただくことができました。
周りの方々の理解を得ながら柔軟な対応をしていただけたのは、直接社長へ交渉ができたからだと思います。
また、業務内容に関する機械導入の提案などについても、早急に相談しやすいことは個人薬局ならではの強みです。
このように薬剤師の意見や提案が反映されやすい環境は、働きやすさやモチベーションの向上につながります。
柔軟な業務環境である
個人薬局は柔軟な業務環境も特徴の一つです。
大手チェーン薬局では細かいマニュアルが多いのに対し、個人薬局ではそのような制約が少ないです。
このため、薬剤師の自主性が発揮しやすくなります。
特に基礎がしっかりしている中堅薬剤師にとって、柔軟な環境には以下のようなメリットがあります。
■ 一人ひとりに合わせた、きめ細かなサービスが提供できる。
■ 臨機応変に対応できる。
新人薬剤師にとっても、この環境は将来的に重要なメリットをもたらします。
基礎力を身につけるために、詳細なマニュアルに基づいて業務を行うことは重要です。
一方で、早い段階から対応力や判断力を養うことができるのも、個人薬局ならではですね。
ただし、個人の経験や能力に応じて適切な環境を選択することが重要です!
給与条件が大手より良い場合が多い
個人薬局は、大手調剤薬局に比べて給与水準が高い場合が多いです。
これは、人材確保が難しいため、個人薬局が優秀な薬剤師を引き付けるために給与設定を高くしているからです。
また、大手のように確立された資格制度がないため、経営者の裁量で給与が決まることもあります。
このような給与条件は、転職時に交渉のチャンスとなります。
個人薬局の5つのデメリット
教育体制が整っていないことがある。
大手チェーン薬局のような教育体制が整ってない場合が多いことは、個人薬局のデメリットとしてあげられます。
私は新卒で調剤併設ドラッグストアに就職しましたが、充実した社内研修制度により十分な基礎固めができました。
現在個人薬局で働いている立場から振り返ると、それは非常に恵まれた環境だったと思います。
新人薬剤師や経験の浅い薬剤師にとっては、このような教育体制の違いは十分考慮する必要があります。
一方で、すでに基礎が確立している中途薬剤師であれば、この点は大きな問題にはならないでしょう。
何より、自己研鑽の意識を高く持ち、外部の研修や勉強会に積極的に参加するなど、個人的な努力が最も重要ですよね。
経営基盤が大手ほど安定していない場合がある。
個人薬局は、大手チェーン薬局と比較して経営基盤が安定していない場合があります。
特に、M&Aのリスクがあり、経営者が変わることで売却され、経営元が変わる可能性があります。
このような経営元の変更は待遇面に影響を及ぼす恐れがあり、年収が低下することも考えられます。
たとえ経営が順調でも、後継者不足や薬剤師不足が常にリスク要因となるため、経営基盤の不安定さは常に考慮すべきです。
このように、個人薬局の経営には多くの不確実性が伴います。
企業によって待遇や福利厚生に差がある。
個人薬局は、大手チェーン薬局と比べて福利厚生に差がある場合が多い点に注意が必要です。
特に、子育て中などの理由で働き方の柔軟性を求める場合、個人薬局ではそのニーズに応えられないことがあります。
大手チェーン薬局では、短時間勤務制度が法定よりも長く設定されている場合や、フレックスタイム制度を導入している企業もあります。このような福利厚生の充実により、働き方の柔軟性が高まることがあります。
一方で、個人薬局はこのような手厚い制度を持っていないことが一般的です。
また、住宅手当や通勤手当、家族手当、時間外手当、インフルエンザワクチン補助など、その他の福利厚生についても企業によって差が見られます。
私の経験でも、大手調剤薬局では全額支給だった通勤手当が、個人薬局では上限があることに驚きました。
転職を考える際には、これらの福利厚生をしっかりと確認しておくことが重要です。
人間関係の狭さ
先輩後輩や同期などの縦や横の繋がりが少ないことも挙げられます。
大手チェーン薬局のような幅広い繋がりがないため、少し寂しく感じるかもしれません。
私自身、就職時には多くの同期や先輩後輩との繋がりに幾度となく助けられました。
しかし、個人薬局に転職したからといって、必ずしも人間関係が希薄になったり孤独を感じるわけではありません。
確かに、社内に多くの繋がりを持ちたい方は大手の方が向いているかもしれません。
ただし、薬剤師としての繋がりは外部セミナーや地域の勉強会などを通じて社外でも築くことができます。
繋がりは個人の考え方次第!
個人薬局での繋がりに限らず、自分の考え方次第で人間関係を充実させることは十分に可能です。
昇給しにくい
転職時に経営者との給与交渉を通じて、大幅な年収アップが期待できるというメリットがありますが、入社後の昇給については注意が必要です。
個人薬局は、大手チェーン薬局のように資格制度や評価制度が整っていない場合が多く、昇給率は経営者の裁量に委ねられることが一般的です。
私自身も、実際のところ昇給率は高くありません。
しかし、転職時に80万もの大幅な年収アップが実現できたことや、実はそれ以外に特別賞与を頂いており、想定よりもさらに高額な年収を頂いているのが事実です。
経営者の裁量によってプラスαの賞与が期待できる場合もありますが、そうでない場合もあるため、過度の期待は控えるべきです。
昇給自体は期待できないことを想定し、転職時にいかに給与交渉を行い年収アップを実現させるかが鍵となります。
個人薬局が向いている薬剤師、向いていない薬剤師
個人薬局のメリット・デメリットを踏まえて、個人薬局への勤務が向いている薬剤師と向いていない薬剤師について、以下のようにまとめます。
個人薬局が向いている薬剤師
- 地域密着型の勤務を希望する人
- 経営層との距離が近い環境を望む人
- 基礎が確立されており、柔軟な業務環境を求める人
- 給与条件を重視する人
- 自己研鑽できる人
個人薬局は、特に基礎が確立している中堅薬剤師にとって、転職で年収アップを期待できる良い選択肢です。
経営者との給与交渉が柔軟に行えるため、年収調整がしやすい傾向があります。
新人薬剤師でも、自己研鑽を怠らず、社外セミナーなど積極的に参加できる人であれば、大手チェーン以上の成長が期待できるでしょう。
個人薬局が向いていない薬剤師
- 明確な教育制度を求める人
- 安定した経営基盤を重視する人
- 待遇や福利厚生の充実を求める人
- 明確な評価制度による昇給を重視する人
- 社内での繋がりを多く求める人
確立された研修制度で基礎知識をしっかり身につけたい方には、個人薬局より大手チェーン薬局の方が適しています。
また、福利厚生や経営の安定を求める方にも、大手チェーンの方が向いているでしょう。
個人薬局への転職成功の鍵
大手調剤薬局から個人薬局に転職した私の経験談
上記のメリット・デメリットを考慮し、私は大手調剤薬局から個人薬局へと転職しました。
経歴の ⑥の項目が今回の転職経験談です。良ければご覧ください!
個人薬局は大手のように求人情報を大々的に掲載する傾向が少なく、ハローワーク経由や薬局のホームページから情報収集し、直接応募するケースも少なくありません。
そんな中、私が現在の薬局の求人を知ったのは、知り合いの医療事務の方から、求人情報について教えていただいたことがきっかけです。
きっかけはどこにあるか分かりません。さらに、それを活かせるかどうかも自分次第です。
平日に休みの取れる職場への転職を考えていた私は、その情報知ってから真剣に転職を考えることとなりました。
そして転職エージェンシーを介さない初めての直接応募で、自ら交渉することを決意しました。
実際に行ったことは以下のとおりです。
- 採用担当者(私の例では社長)に直接連絡
- 職場見学を希望する旨を伝え、ご挨拶や日程調整
- 職場の雰囲気を確認
- 希望給与額や勤務時間帯について簡単なすり合わせ
- 履歴書と職務経歴書を持参
- 社長から給与額の提示(当時の年収より40万円アップ)
- 勤務時間帯について合意を得る
- 給与交渉のため再度面談を依頼
- その結果、当初提示額からさらに40万円アップを実現
最終結果
自分の求める条件をクリアし、2回の交渉で80万円の年収アップを実現
成功の鍵は、「希望の明確化」と「十分な交渉スキル」
上記のように、私の3度目となるこの転職では、転職エージェンシーを利用せず、直接交渉を行いました。
直接交渉を行う際は以下のポイントを意識しました。
- 自分の求める条件や年収を明確に伝える
具体的な数値を示す! - 自分の経験やスキルに、希望年収以上の価値があると判断していただけるようアピールする
どのように会社に貢献できるか伝える! - あくまでも謙虚な姿勢で
謙虚さを保ちながらも、自分の価値をしっかりと伝えるバランスを意識! - 希望の年収よりさらにアップを期待する場合、もう一度面談する機会をいただく
さらなる交渉の場を持つ!
個人薬局への転職では、経営者の裁量で給与が決まることが多いです。
そのため、転職前にいかに給与交渉を行うかが重要です!
「そんなことできる自信ないよ〜!」
と不安に思われる方が多いと思います。
私自身、最初からこのスキルがあったわけではありません。
一度目の転職ではエージェンシーを利用し、その経験が大きな学びとなりました。
ここで強調したいのは、すべての方に直接交渉をお勧めしているわけではないということです。 直接交渉を選択する場合でも、一度はエージェンシーを利用し交渉のノウハウを身につけることが重要です。
まずは転職エージェンシーを利用し、交渉ノウハウを学ぶ
エージェンシーを通じての交渉は、プロの担当者に行っていただけるため非常に楽です。
しかし任せるだけで満足するのではなく、相手側に明確に提示する点やアピールポイントについて学びました。
また、やりとりの内容を随時共有していただいたことで、自分の市場価値を相手に伝えるポイントや相手側の温度感を確認できました。
この経験があったからこそ、2度目の転職の際には直接交渉に踏み切ることができました。
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もちろん、転職エージェンシーを利用して転職活動を進める方がスムーズで、労力が少なく成功率が上がることは間違いありません。
初めての転職活動される方や、具体的に希望の職場がない方には特に、エージェンシーの利用をおすすめします!
職場探しや日程調整、言いにくい交渉も、エージェンシーを介すことでスムーズに行えます。
まとめ:個人薬局のメリット・デメリットを踏まえ、自分に最適な選択を!
この記事では、仕事と育児を両立を叶える転職への5STEPのうち、「STEP2:理想の働く場所を選ぶ!」として、個人薬局に焦点を当てて解説しました。
- 地域に密着した勤務ができ、患者との関係を築きやすい
- 経営層との距離が近く、意見が反映されやすい
- マニュアルに縛られず、柔軟な業務環境が整っている
- 大手より給与条件が良い場合が多い
- 経営基盤が不安定な場合がある
- 同期や先輩後輩が少ない
- 昇給しにくい場合がある
- 教育体制が整っていないことがある
個人薬局のメリット・デメリットは人によって重要度が異なります。
自分のライフスタイルや家庭環境に合わせて、重視する点と妥協できる点を整理することが重要です。
個人薬局での成功のカギは、自分の価値観や転職の軸を明確にし、必要なスキルを活用して交渉することです。
希望をしっかり伝えることで、より理想的な条件で働ける可能性が高まります。
個人薬局の特長として、「経営者と柔軟に交渉できる」点が挙げられます。
このメリットを活かすためには、まず転職エージェンシーを利用して交渉ノウハウを学ぶことが重要です!
自信を持って自分の条件を主張できるよう、準備を整えましょう。
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転職エージェントを活用するメリット
■ 各薬局の内部情報を集められる
■ 実際の職場見学ができる
■ 経営者との交渉サポートが受けられる
たとえ現状維持が最適な選択だとわかっても、それを確認できたことに価値があります。
最初の一歩を踏み出そう!
「今の職場環境で良いのだろうか…」と悩んでいる方も、まずは転職エージェンシーに登録し、自分の働き方を見直す機会を作ってみましょう。
新たな視点を得ることで、最適な職場環境が見つかるかもしれません。
この記事が、あなたの一歩を後押しできることを願っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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